河原 茂晴Shigeharu KAWAHARA
応援メッセージ
ソニー23年、KPMGあずさ監査法人代表社員16年を経て、現在河原アソシエイツ代表公認会計士(日本並びに米国)。一橋大学CFO教育研究センターでは、伊藤邦雄センター長の特別補佐を務める。所属団体:経済同友会幹事、日本工業倶楽部、日本取締役協会、日本コーポレートガバナンスネットワークなどの各会員。
ミレニアル世代の旗手たるハヤテに期待します。
『ホモ・デウス』によれば、AIが人間の知性を追い抜いていくSingularityの頃には現在の所得格差が更に拡大し、より残酷な格差社会が到来しうる。 人間がAIに使われ、GAFAに象徴されるデータイズムが更に跋扈し、超エリート以外の大多数の人類は負け組(Useless class)になるとのことであります。
翻って日本社会では、戦後の高度成長モデル(新卒一括採用・年功序列賃金・企業内組合・終身雇用・長期的なお付き合い・持ち合い株式など、これらを私は’Corporate Japan Modelと呼んでいます)の残滓がいまだに随所に見られます。 従業員の意識も「社畜」から「自律した個」への改革が進まない。所得税・年金も、その天引き制度が不感症を助長する。2012年からアベノミクスによる三本の矢の成長戦略のもと、スチュワードシップとコーポレート・ガバナンスという両コードを導入して、日本企業の資本生産性もここ数年で大幅に改善したものの、いまだ道半ばであります。 圧倒的にパッシブ運用が隆盛を誇る中で、ミレニアル世代の旗手たるハヤテには、ESGなども考慮しながら中長期的な企業価値向上を常に意識して、個別銘柄を深堀し、マーケットを啓蒙していくことを目指して欲しいと思います。そして、これが究極の所得格差是正の一歩につながると信じています。