ディープ・テック事業

人工知能研究所 - 7 SIGMA PROJECT概要

PROJECT α: 機械学習等の最先端技術 x 金融のドメイン知識 = 独自のフィンテック開発

これまでの当社の「金融事業の実績」に、「AI等の先端技術」「脳科学」「教育」などの異分野の知見や視点を取り込み、金融のビジネスモデルを変革するフィンテックを確立することを目指しています。

当社には、金融事業において10年以上にわたる実績があり、その知見が蓄積されております。しかし、その実績は自社の「どのような強み」を、「どのように活かす」ことで達成されたのかの言語化は困難を極めます。

本プロジェクトは、金融事業におけるこれまでの実績の源泉を可能な限り客観的に解析し、更には機械学習等の技術によりその再現性を確保しようという挑戦から始まっており、これを「7 SIGMA PROJECT α」と命名しました。そのメンバーは、当社役職員に加えて、統計学・脳科学・医学・複雑系など多様な分野で活躍する研究メンバーによって構成されています。

具体的には、当社には「数万件におよぶ企業調査結果」「その後に成された投資判断」「その成功や失敗を含めた結果」などの膨大なプライベート・データが眠っています。それに加えて、ある時点での財務データや株価という数値情報やニュースという自然言語情報もパブリック・データとして取得可能です。また、将来的には、投資チームにおける議論の音声データ、議論時のバイタル・データなども取得し、解析対象に加えようと計画しています。言語は必ずしもその人間の真意を表しているとは限りません。真実に迫るために、より有用なデータや説明変数を探し続けたいと思います。これらを多角的に解析することでヒトがどのように「意思決定」するのかのメカニズムや、その意思決定の強み/弱みの特徴量が露わになると考えています

このような研究から、もしも何かしらの知見が得られたならば、世界にどのようなインパクトを与えられるのでしょうか?

まず、投資リターンの源泉が暗黙知から形式知へと変わることで、その再現性が担保され、事業のサステイナビリティを確保する一歩となる可能性があります。当社で言えば、何となく認識している強みを‘ハヤテ流’として言語化できることを意味し、ひいてはその再現に繋がり、結果としてリターンが強化あるいは安定される事でしょう。

次に、教育の分野にも変革を促す可能性があります。例えば運用業界でいえば、‘カリスマ・ファンド・マネージャー’という言葉が存在するように、属人性が高い業界と言えます。属人性の高さは概して組織としての再現性の低さを意味します。その知見を伝承できなければ、後進がたまたま「育つ」ことはあれど「育てる」ことは出来ません。そのような業界に未来は無いものと考えます。ここで、もし体系立った教育ツールがあれば、ヒトを生かし、後進を育て、業界の未来を創ることが出来るのではないかと考えます。

また、このような技術はその適用を当社あるいは金融業界に限りません。広くあまねく産業界に有用な技術たる可能性があります。製造業における職人技をAIに学習させる試みはありますが、サービス業でも同じ試みが可能だと思います。更に言えば、個人だけではなく、それをチームや組織自体に適用することもできるというのが当社の仮説です。なぜ、あの会社は伸びているのか、なぜあのチームは勝てるのか、それが解析できればヒトの相互作用としての組織の特徴/個性にもメスをいれられるのではないかと考えております。

PROJECT β: ヒトの投資意思決定を支援するプロダクトの開発

一方で、全てが形式知化されたならばロボットがヒトを置き換えてしまうのではないかという懸念もありえます。そこで当社としては、ヒトを置き換えるのではなく、「ヒトを生かすプロダクト」の開発を進めたいと思います。例えば、当サイトの「投資哲学と戦略」「アナリスト業務の魅力」にて記載のとおり、当社はヒトとヒトの生産的交わりとしての議論を重んじています。しかし議論は一人では出来ません。そこで、研究成果をもとに、当社の強みを更に強化し、弱みを打ち消すアルゴリズムを実装したボットが自身の議論の相手になってくれたとしたらどうでしょうか?場所と時間を選ばず、自由に議論という「教育」の機会を得て、一気に成長のスパイラルを駆け上がることが出来るかもしれません。あるいは自分の考えを導いてくれるデータベースがあればどうでしょうか?問いに対して応答のみ行うのではなく、そこに「ゆらぎ」あるいは「問いに対して問い」を返すデータベースは、そのやりとりを通じてヒトに新たな気づきをもたらすかもしれません。答えを押し付けるのではなく、問いにより導くことで「ヒトを生かすロボット」が当社の目指すプロダクトの一つです。

PROJECT γ:???

まずはフィンテック企業として、金融事業を強化しうる「PROJECT α」および金融事業も強化しつつEduTechへの展開可能性も包含した「PROJECT β」を推進します。そして更に足踏みすることなくその先の「PROJECT γ」も見据えております。それは、各個人あるいは各社のユニークな’意思決定’の強み/弱みを抽出し、それを強化あるいは補正してくれるロボットが相棒となり、「あらゆる意思決定」をサポートしてくれる世界の構築です。

ヒトは朝起きてから夜寝るまでに9000回以上の意思決定をしていると言われています。小さなもので言えば朝起きて、まずは歯を磨くのか、顔を洗うのか。大きなもので言えば、休日の楽しみな旅行にてA国に行くのか、B国に行くのか、などが考えられます。特に後者の’意思決定’の成否はQOL(Quality Of Life)に大きな影響を与えます。我々は「意思決定はヒトの営みの礎であり、豊かさの源」であると考えます。投資での成功、美味しいお店の選択、狙ったとおり素晴らしい旅行の実現など、その全てがヒトの営みであり、人生の豊かさを決めると言えるのではないでしょうか。

「世界に一つだけの花」としての貴方の意思決定の強み/弱みを理解したうえで、素敵な人生をサポートしてくれるロボットがいる世界を実現できれば、この研究・開発プロジェクトの困難や苦労も吹き飛ぶと信じております。

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